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column:ヨーロッパ建築紀行 2013 年 5 月 5 日 日曜日

ゴールデンウィークなので特別コラム「ヨーロッパ建築紀行 近代建築編」です。

23歳の時にデザインを勉強するためにイタリアに留学しました。
デザインの勉強以外にも留学の目的はいくつかあったのですが、その中の一つがヨーロッパの名建築を生の目で見るというものでした。
留学前に「ヨーロッパ建築案内」という本を図書館で見つけたので全てコピーして持って行き、名建築を訪ねました。
今回はそんな中から印象に残った近代建築(20世紀以降)を紹介します。

何度か長い休みがあったのでヨーロッパをバックパッカーとして回りました。
一番長い旅はイタリアからフランス、スペイン、ポルトガル、ドイツ、スイスと6カ国を回る旅でした。それ以外にもチェコ、ハンガリー、オーストリアの中東欧3カ国を巡る旅、ギリシア、トルコへの旅などをしました。イギリスと北欧には行ってませんが20代の時に多くの国に行けたことは今思ってもほんとに良かったです。

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近代建築における最も革新的な出来事は、鉄筋コンクリート、大型強化ガラスなどの新技術によって新しい構造、新しいデザインが可能になったことです。土地に制限されない工法はヨーロッパを起点に世界に広まりインターナショナルスタイルと呼ばれました。

◆サヴォア邸  ル・コルビジェ <ポワシー、フランス> 1931

インターナショナルスタイルの代表的建築家がコルビジェであり、その代表作がこのサヴォア邸です。
パリの郊外にあり、パリから電車に乗ってわざわざ見に行きました。建物は中が見学できるようになっていて、建築を勉強していると思われる学生が多く見に来ていました。一階がピロティになっていて、中空に浮かんでいるような構造がインターナショナルスタイルの一つの特徴です。日本で言えば丹下健三設計の広島平和記念資料館が同じような構造です。
今見ても新鮮さしか感じさせないところはさすがです。

◆バルセロナ・パビリオン ミース・ファン・デル・ローエ <バルセロナ、スペイン> 1929

バルセロナ万博のドイツ館として建てられた建物で、現在はオリンピック記念公園の一画にあったと思います。
平面で構成された平屋の建物で、その平面が微妙にずらされて配置されているため、入館者は奥行きや視覚的な面白さを感じる事ができます。
この建物に置くためにデザインされたのがバルセロナチェアです。今では建物よりこの椅子の方が有名ですね。


◆ビルバオ・グッゲンハイム美術館 フランク・O・ゲーリー <ビルバオ、スペイン> 1997

これは現代建築ですが、ちょうどできた直後に行くことができました。スペイン北部のバスク地方にあるのでポルトガルからパリへ向かう途中にこの建築を見るためだけに街に立ち寄りました。
フランクOゲーリーは、20世紀末の建築界に相当なインパクトを与えた天才建築家です。どうやって設計、構造計算などしているのか想像がつきません。
モダニズムからポストモダンの次の建築の流れとして、脱構築主義(デコンストラクティビズム)と呼ばれるそうです。コンピュータ技術の進化が可能にした建築だとも言えると思いますがゲーリーの個人的才能の部分は非常に大きいと思います。

フランクOゲーリーのその他の作品



あえて歪ませたりねじったり、見る人に違和感を感じさせるという点では、ガウディの『カサミラ』はまぎれもなく脱構築主義の走りだったと言えるかもしれません。コンピュータのなかった時代に作ったのがほんとにすごいです。カサミラに関する記事はこちらをご覧下さい。



建築はその建築単体だけではなく、建築の置かれている環境、街並み、そして空気感も含めての建築なので、やっぱり現地に行ってみないと得られないものはあると感じた建築探訪でした。

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