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column:脳と身体 2011 年 4 月 11 日 月曜日

今回の原発問題を見ながら、
「脳と身体」ということを考えていました。

これは養老孟司氏の本を読んで初めて知った概念なのですが、
都市=脳、自然=身体、という概念があります。
つまり、都市は人間の脳が作り出したもの。
そして、自然は人間の身体と同じく脳の思い通りにならないもの。

その意味で今回は
原発=脳
地震、津波=身体
と言い換えることができると思います。

原発は、まさに脳が作り上げた究極の作品です。
わずかな物質から莫大なエネルギーを生み出す、科学者の夢の産物です。
一方、地震と津波はまさに自然そのもの、脳がコントロールできないものです。


養老孟司氏は、現代社会を「脳化社会」と呼び、
人間は脳が作り出した都市に住み、全てをコントロールできると錯覚している、と警笛をならしていました。
自分の身体すらコントロールできないのに、と。(脳の意思とは関係なく病気になったり死んでしまったり)

むしろ脳は身体(自然)に簡単に影響されてしまいます。
例えば、風邪を引いただけで絶望的になったり、
快晴になっただけで希望に満ちてみたり。

それだけ脳がいい加減(よく言うと柔軟)なものであり、
人間はもっと身体を重要視した方がいいという話でした。

今回の原発事故は、
脳の力を過信しすぎた人間が
自然から受けた当然のしっぺ返しのような気すらします。

想定外という言葉がよく出ていますが、
むしろ想定外なのが自然であると言えると思います。
脳が想定できないもの=自然。

それを原点に対策を立てていれば、また違った結果になったかもしれません。
例えば、もし10メートル以上の津波が来た場合はどうなるかどうするか、を考えておくとか。

原発と今後どう向き合っていくか、
というのは非常に難しい問題ですが、

私が一つだけ絶対に許されないと思うのは
高レベル放射性廃棄物の問題です。

日本では原発から出る使用済み核燃料を、地中深くに埋設する予定です。
しかしその埋設場所はまだ決まっておらず、
その廃棄物が安全になるまで1万年以上かかると言われてます。

なのでNUMO(原子力発電環境整備機構)は、岩盤が硬く、地震が起こらないような場所を探している、ってこれはほとんどブラックジョークです。
1万年後の地球と人類にまで責任が持てるわけがありません。

数十年後には、原発はなくなって、全て自然エネルギーになっているかもしれません。
それかもっともっと安全で安価な原発が大量に稼働しているかもしれません。

そう考えると、ここ前後100年くらいが人類にとっての過渡期であるような気がします。
脳化社会から次の社会へ向かうための。
人類がこの過渡期を乗り越えられることを祈ってます。

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