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僕はこんな本を読んできた。 2012 年 6 月 12 日 火曜日

こんにちは、キムラです。

時々、発作的に読書したくなります。
面白い本に出会うと、連鎖的に読みたくなりますね。

最近買った本と読んだ本を紹介します。

左上から
「弱い日本の強い円」
「円高の正体」
「公安は誰をマークしているか」
「生物学的文明論」
「人生で本当に大切なこと」
「ワセダ三畳青春期」
「思考の整理学」
「ブラック・スワン降臨」
「密閉国家に生きる」
「国家破産」
「グーグルで必要なことはみんなソニーが教えてくれた」
「選択の科学」
「そらをみてますないてます」
「どん底」
「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」
「采配」
「サブカルで食う」

新聞広告や雑誌で紹介されていて、面白そうだったらアマゾンで評価を見て買うというのが最近のパターンです。
買ったはいいけど読まないというパターンも少なくないです(笑)
上の本はだいたい面白いと思いますので興味のある方は調べてみてください。

乱読派ですが、小説はあまり読まなくなりました。
写真の中では「そらをみてますないてます」だけが小説ですが、椎名誠の自伝的小説なので半分ノンフィクションです。
ビジネス、ノンフィクション、社会科学系の本などをよく読みます。

今読んでるのは「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」です。
日経で絶賛されていてTVで爆笑問題の太田氏も絶賛していたので買ってみました。
半分くらいまで読みましたが、確かにすごい本です。読み応えがありすぎます。
詳しくはまた後日紹介したいと思います。

ちなみにブログのタイトルは立花隆氏の著書よりの引用です(笑)

檀一雄「火宅の人」 2011 年 9 月 27 日 火曜日

今さらながら檀一雄の「火宅の人」を読みました。
名作と言われているので本好きの人なら読んだことがあるとは思いますが
私はなぜか今まで縁がありませんでした。
おそらくその難解なタイトルを敬遠していたのだと思います。
火宅とは仏教用語で「煩悩(ぼんのう)や苦しみに満ちたこの世を火炎に包まれた家にたとえた語」で、その火炎に気付かずに楽しみに興じている人が『火宅の人』という意味らしいです。
それがまさしく檀一雄自身のことなのですが。

実際読んでみたらめちゃくちゃに面白い小説でした。
私は学生時代には小説をたくさん読みましたが最近は全く読めなくなって
もっぱらノンフィクション系の本ばかり読んでいるのですが
「火宅の人」は久々に小説の面白さを堪能させてくれました。
とはいえ、この小説は檀一雄の実生活に基づいた話なので
ほぼノンフィクションということで読めたのもまた事実です。

内容は、
5人の子供を持ちながら(1人は障害で寝たきりにもかかわらず)、愛人と生活をして、旅をして、また別の女性と関係を持ち、ただただ流浪して魂を解放することだけを追求した、檀一雄自身の半生を綴った物語です。



ところどころの場面で主人公が人生や恋愛について述懐することがあり、そこが一番興味を魅かれました。人生経験を経た人が読むとより考えさせられるところがあるのではないかと思います。還暦を迎えた頃にまた読んでみたいです。


ちなみに壇ふみは檀一雄の娘ですが壇れいは檀一雄とは無関係です。

三陸海岸大津波 2011 年 6 月 7 日 火曜日

こんにちは、キムラです。

震災、原発、政治のニュースは嫌な気持ちになるだけなのでなるべく見ないようにしています。

そのかわりに本を読んでます。



津波関係はこの2冊。

「三陸海岸大津波」と「津波災害」という本。

「三陸海岸大津波」は現在ベストセラーにもなってるので読んだ人も多いと思いますが、明治二十九年、昭和八年の大津波と昭和三十五年チリ地震による津波を取材したルポルタージュです。

改めて、この地方が何度も津波に襲われていたのがわかります。

当時の津波被害にあった子供の作文などが痛々しいです。

現在と違って、テレビはもちろん、電話もほぼないので情報伝達が全く遅れていて、津波後に病死や餓死した人が相当いたみたいです。

また泥棒もたくさん出て、無法地帯になったらしいです。

当時の人々の暮らし振りなど、かなり興味深いことがたくさんです。

しかし映像として津波を見たこと無い人が、あれを想像するのは無理だと思います。


三陸海岸大津波


もう一冊は、「津波災害」です。

なんと去年の年末に出た本です。

この本を読めば、津波がいかに恐ろしく、また日本がいかに津波に襲われやすい国であるかがよくわかります。

そして、避難すれば津波からは必ず逃げられる事も。

正しい知識を持って、迅速に対応することが何より大切です。

備えあれば憂いなし、君子危うきに近寄らず、です。

まずは津波が襲ってくる可能性が高い土地に住まないことだと思います。


津波災害

2冊のうちでは「三陸海岸大津波」が特にオススメです。

ともにアマゾンで購入できます。


これらの本をあの地方の大人全員が読んでいたらもっと被害は小さくなったと思います。

特に学校の先生には読んでいて欲しかったです。

筒井康隆の不条理世界 2010 年 10 月 4 日 月曜日

こんにちは、キムラです。

この前の土曜の夕方、お店からの帰り道、ラジオで”アヴァンティ”を聴いていたら、なんとテーマが一時間まるごと「筒井康隆」でした!

それを記念して今回は筒井康隆について書いてみます。

まずアヴァンティをご存知ない方のために説明すると、FM東京系列で土曜夕方5時から放送している番組で、毎回テーマに沿ってウェイティングバー”アヴァンティ”にて繰り広げられる客同士の会話に聞き耳をたてるというスタイルの番組で、幅広くいろんな知識に触れることができます。


アヴァンティ公式HP

筒井康隆になぜ反応したかと言えば、私が昔一番好きだった作家だからです。
高校から大学にかけて、当時の全作品を読破しました。

「時をかける少女」が一番有名ですが、小説としては他にも数々の名作を発表しています。
ジャンルでいうと一応SF作家ということになりますが、実際は多種多様なジャンルの作品を書いています。
SF作品も、妖精や怪物が出てくるようなファンタジー系ではなく、日常を少しずらしたような、社会科学フィクションとでもいうべきような作品が多いです。
そしてブラックユーモアと痛烈な批判精神に満ちているので、必ずしも万人に好かれる小説ばかりではありません。
「時かけ」は、ジュブナイルという児童文学で、筒井作品としてはかなりソフトで健全な小説になります。(ジュブナイルでは「ミラーマンの時間」という名作もおすすめです)

クリエイターに筒井康隆ファンが多いのは偶然ではありません。
私も、発想という面で相当な影響を受けていると思います。
常識を疑うこと、物事を違う角度から見ること、何にも囚われない自由な発想、など多くのことを学び、私の今の考え方の基礎になってるような気すらします。

一例をあげると、名作の「笑うな」。
タイムマシンを発明した男の話で、その男が向かったのは遥か過去でも未来でもなく、タイムマシンを発明した直後の時間。
そこで「タイムマシンを発明した」と友人に告白する状況をながめて笑いをかみ殺すという奇想天外な発想。
読む方にもセンスが求められます。


「笑うな」

以下、私のおすすめ作品を紹介します。

『乗越駅の刑罰』(文庫「懲戒の部屋」収録)
数年ぶりに降り立った故郷の駅で、理不尽な仕打ちを受けることになる男の話。ラストが予想外。

『マグロマル』(文庫「ベトナム観光公社」収録)
謎のキーワード「マグロマル」を軸に展開する宇宙人の会議。「マグロマル」とは何なのか、それがわかるのかわからないのか、結局訳がわからない話。

『トラブル』(文庫「ベトナム観光公社」収録)
人間の「おれ」を乗っ取った「私」が、同じく人間に寄生している宿敵と殺し合いをする話。スピード感がすごい。

『くさり』(文庫「くさり」収録)
地下で育てられた少女の話。途中で少女に関する衝撃の事実が何の脈絡もなく明らかになり卒倒。

『家族八景』(文庫「家族八景」
『七瀬ふたたび』『エディプスの恋人』と続くシリーズもの。人の心が読めるエスパーの七瀬が、家政婦として家族の嘘をあばいていくブラックな話八つを収録。

『残像に口紅を』(文庫「残像に口紅を」
一章ごとに文字(五十音)がひとつずつ消えていくという実験小説。「あ」がなくなると「愛」もなくなる。それがきちんと物語になっているのがすごい。ラスト数ページは袋とじだった。

昔の本は残念ながら現在入手不可能なものが多いですが、上記の文庫は入手できるようです。昔の作品を読まれたい方はブックオフで探すのが良いと思います。

女性の方には「家族八景」からの三部作をおすすめします。

秋の夜長に、筒井康隆おすすめです。

僕には数字が風景に見える 2010 年 9 月 21 日 火曜日

こんばんは、キムラです。

今日はオススメの本の話を書きます。

こちらです。


『ぼくには数字が風景に見える』ダニエル・タメット著

まず装丁がかわいいです。

数字が色や形を伴って感じられる”共感覚”を持ったサヴァン症候群の人のお話。

映画「レインマン」の主人公と同じです。

サヴァン症候群

まず著者の場合、数字が色や形、質感や動きとともに感じられるそうで、例えば1という数字は明るく輝く白で、4は内気で静か、11は人なつこい、といった感じ。
さらに驚きなのが、例えば53×131といった計算の場合、53と131それぞれの形が頭に浮かび、その間にできた形から6943という答えが瞬時に頭に浮かぶといいます。

また、驚異的な記憶力もサヴァン症候群の人の特徴であり、レインマンの主人公も電話帳一冊丸ごと暗記したりしていましたし、著者も円周率25000桁を暗記したり、一週間で新しい言語を習得したり、次々と出てくる驚愕の事実にただただ唖然とさせられます。

ただし苦手なこともあり、アスペルガー症候群のため、他人の気持ちを読むことがうまくできず、実社会においては周りになじめず孤立してしまうことが多いそうです。

この本は、そんな著者がそのハンディを乗り越え、自分の能力を生かして自立していく姿を記しています。

この本のレビューとしては「世の中には凄い人がいるものだ」とか、「著者が自立していく姿に感動」とかいう結論が多いですが、私は違う感想を持ちました。

それは「結局全ての人が違うのだ」というものです。

サヴァン症候群は特異な例だと思われがちですが、結局程度の違いであって、全ての人が何かしら違う、考え方、感じ方、その他もろもろ、全ての人が何かしらどこか違うのだ、そんなことを考えさせられました。

違いを認めて、受けいれる。

みんなちがって、みんないい。

昔、筒井康隆(違う人かもしれない→9/22追記:HGウェルズの「盲人国」でした)の小説にこんなのがありました。
盲人の国に行った両目が見える男。王様になれると思ったら、そこは触覚や聴覚が異常に発達した社会で、たちまちバカにされて帰ってくる。とかそんな話。

それも思い出しました。

もしサヴァン症候群の人の国があったら……。

常識とか、普通とか、それがいかにあやういものであるか、そんなことも考えさせられた一冊です。

単純に興味深い話もいっぱいなので、オススメです。